群馬県立女子大学演激部 文化祭公演インタビュー 2人の演出家に直撃!
11月3日(土)~4日(日)に群馬県立女子大学 第37回錦野祭で行われる演激部文化祭公演についてインタビューをしてまいりました。今回は20分ほどの短編を2本上演するとのこと。夏公演が終わり、本公演までの間のスキルアップとして位置づけられる文化祭公演はどのような公演になるのでしょうか。2本それぞれの演出に話を伺ってまいりました!
鳴海 :今回は、短編を2本上演するとのことで、それぞれの演目を演出するお二人にお越しいただきました。まずは、お二人の自己紹介からお願いいたします。
しらす :今回、「Working for Peanuts(ワーキング フォー ピーナッツ)」の演出をさせていただくことになりました、激部ネーム「池田しらす」です。3年生です。
アンゴラ:「路線変更」で演出をさせていただきます、激部ネーム「アンゴラ椿」です。よろしくお願いいたします。私は2年生です。
鳴海 :まずは、この2本の公演がどういった話なのかご説明いただけますか?
ふたつの物語のあらすじ ー 色の違うコメディー作品
しらす :「Working for Peanuts」は新人社員と先輩社員という2人の登場人物が出てきて、休憩時間に思い出の映画について話します。新人社員が好きだった映画の話を始めるのですが、そのタイトルが思い出せない。じゃあ、その映画の名前はなんなのかという話を延々とするコメディー作品となっています。
鳴海 :結構突拍子の無いことを言い始めたりするんですよね(笑)。では、「路線変更」はいかがでしょう?
アンゴラ:3人組アイドルのデビュー前夜のお話です。アイドルのコンセプトとして「わかりやすいアイドル」として売り出していきましょうと決まっていたのですが、そのコンセプトが他のアイドルと被ってしまった。仕方がないので、「路線変更」してどうしていこうかというお話です。3人の女性アイドルに対して、1人のプロデューサーがいるのですが、そのプロデューサーが「こんなコンセプトはどうだろうか?」と変な発想を出してくるのですが、ことごとくそのコンセプトが他のアイドルと被っていきます。このアイドル達は結局、どういった売り出し方をしていくのか?という話になります。
鳴海 :なるほど、では結構ドタバタした感じですね。ちなみに・・・、最初「わかりやすいアイドル」として売り出していくじゃないですか。一個だけでいいんですけど、「わかりやすいアイドル」の他にどういったコンセプトが生み出されていくんですか?
アンゴラ:甲冑…
鳴海 :甲冑!?
アンゴラ:プロデューサーがアイドル達にどういったコンセプトがいいかと問いかけるのですが、アイドルの一人が甲冑オタクで、「私、甲冑が好きなんです!」といったところ、甲冑アイドルをコンセプトとして売り出そうとします。
鳴海 :なるほど(笑)。そのコンセプトも被ってしまって、さあ、どうするかという話なんですね。
さて、どういった経緯でお二人が演出になったのですか?
演出になった経緯 - 先輩としての想いとそれに応える後輩
しらす :私が「Working for Peanuts」の台本を読んで、面白そうだなと思ったので、演出を申し出ました。
鳴海 :「Working for Peanuts」の台本を読んで、内容に惹かれ、演出をやってみたいと思ったのですか?
しらす :そうではなくて、後輩達がこの台本で舞台を作ったら、面白そうだと思って演出を申し出ました。文化祭公演では、私もキャストをやろうと思っていたのですが、「Working for Peanuts」をやるなら、私が演出になって、後輩たちが四苦八苦する姿を見てやろうと演出になりました。
鳴海 :実際どうですか? 後輩たちは四苦八苦していますか?
しらす :しています(笑)。新人社員役の子は私が出会ったことのない、予測不可能で癖のある演技をする子で、もう片方の先輩社員の子は、いままで何回か一緒に舞台をやっていて、フォロー上手だなと感じていました。この二人を組み合わせたときに、二人の長所をうまく引き出すことに四苦八苦しています。
鳴海 :それはどっちかというとしらすさんが四苦八苦しているのでは…?
しらす :そうかもしれない!(笑)。 あ、でも今回は色々な映画が元ネタとなっている脚本で、二人とも映画をみて色々研究して、そこから色々引っ張って来て、私にネタを披露してくれます。元ネタをもじったものだったり、時には意表を突いて、オリジナルのネタだったりするので、いつも2人のネタに感心しながら見ています。そこで、私が「そのネタを活かすためには、どんな仕込みが必要なんだろうね。」って投げかけると、次の日とかに2人でネタを活かすための作戦を考えて出してくれます。そういう演技の引出しを作るところで、2人には四苦八苦してもらっています。
鳴海 :なるほど。では、アンゴラさんはなぜ、今回演出になったのでしょうか?
アンゴラ:まず最初に、私は演出をやるなんて考えていませんでした。
鳴海 :そうですよね。前回は音響や照明、一年生の教育係といった裏方をメインにやっていましたよね。
アンゴラ:いきなり、先輩から「路線変更の演出やってみない?」って言われました。でも、もともと演出さんのお仕事に興味があったので、やってみることににしました。
鳴海 :なるほど。アンゴラさんに突然、演出を押し付けた先輩というのが・・・
しらす :はい! 私です(笑)。
鳴海 :どういった理由で、アンゴラさんを演出に抜擢したのですか?
しらす :単純に今の2年生は、裏方志望の子が少ないのが理由の一つです。それと、アンゴラは舞台を見るのも好きで、いろんな舞台を見ているんです。アンゴラが今まで蓄積してきた発想力に、キャストの力が加わる事で、お互いが成長できる、いい相乗効果が生まれることを期待して、私の独断でアンゴラに話をしてみました。他の3年生にもほぼ相談しませんでした(笑)。
鳴海 :あれま(笑)。 しらすさんからその話を受けたときアンゴラさんはいかがでした?
アンゴラ:「え…。そうですか…。」って感じで呆然と話を聞いていました(笑)。
鳴海 :でも、確かに前回、取材をした5人の中で、演出が出来るのは誰かなって考えたときに、アンゴラさんが一番適役なんじゃないかなって思っていました。
実際、演出をしてみていかがです?
アンゴラ:助演出で3年生の先輩がフォローしてくださっているのと、キャスト陣も「こういうやり方はどうか?」とか「ここのやり方がわからない」とこちらから投げかけなくても、質問してくれて、私の一方的な演出ではなく、みんなで話し合いながら演出していけるので助かっています。
鳴海 :助演出の先輩からはどのようなアドバイスを受けているんですか?
アンゴラ:その先輩が、美学美術史学科に在籍していて、芸術的なセンスのある人なんです。私が持っていない発想をぶち込んでくれるので、すごく勉強になっています。
鳴海 :なるほど。アンゴラさんはどちらかというと論理的に演出をつけていくタイプだと思うのですが、センスで演出をする先輩からアドバイスを受けて、論理的且つセンスを取り入れた作品になりそうですね。
ここに注目! - 演出としての意図とは??
鳴海 :演出をする上で、お客さんにここに注目して欲しい箇所はありますか?
アンゴラ:出演する4人のうち、プロデューサーの田中って人がいます。その人がすごいんです(笑)。その人が全体の進行を引っ張って行きつつ、いちばんのボケ役なので、「田中オンステージ」、という田中さんの独壇場を作るイメージで演出をつけているので、その「田中オンステージ」を楽しんでもらえればと思います。田中さんをやっているの一年生なんですけどね(笑)。面白い事をすると群を抜いていて、アイドル役の子達が稽古中に笑っちゃって稽古にならないことが多々あります(笑)。
鳴海 :おお! プロデューサーの田中さんからは目が離せませんね! では、しらすさん。
しらす :私は演出をつける上で「2人のやり取りでお客さんを疲れさせる」というのを考えていまして、「Working for Peanuts」は新人のほうが破天荒で、先輩のほうがツッコミ役です。お客さんは先輩社員のほうに感情移入しやすいはずなので、新人社員のぶっ飛んでいる様子にツッコミながら一緒に疲れてもらえれば嬉しいです(笑)。
鳴海 :なるほど。ありがとうございます。最後にひとつ伺います。公演当日、文化祭で会場の周りが混雑していると思います。会場である【視聴覚室】が分からなかった場合どうしたらいいですか?
しらす :はい。開場の15分前くらいから部員が学校内を周って宣伝しますので、その部員に聞いてみてください。そうしたら、視聴覚室の場所をお伝えできると思います!
鳴海 :当日は、文化祭も楽しみつつ、演激部の公演も楽しんでくれるといいですね!
どうもありがとうございました!
しらす :ありがとうございました!
アンゴラ:ありがとうございました!
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