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群馬大学演劇部テアトル・ヒューメ 「やめる諸君!」公演インタビュー

本日は、群馬大学にお邪魔しております。
群馬大学演劇部テアトル・ヒューメでは、今年の12月にオリジナル台本「やめる諸君!」を上演します。
この台本は作者の飯髙さんが高校の演劇部で体験した部活動に対する向き合い方が基になっています。
この脚本にかけた思いと、飯髙さんが感じている高校演劇と大学演劇の違いについて聞いてきました!

飯髙:群馬大学演劇部テアトル・ヒューメで、4年生の飯髙理洋です。

あらすじ ― 高校時代の葛藤がベースに ―

鳴海:まずは、今回上演する作品のあらすじを教えてください。

飯髙:今回は、井田君と水瀬君という高校三年生の男の子ふたりの物語で、大学生が高校生の役を演じます。2人は異なる部活に所属しているのですが、部活に対して悩みを抱えていて、それぞれの後輩とか先生と話をしていく中で、迷い、葛藤して、自分の気持ちをどう消化するのか。題名の「やめる諸君!」通り部活を続けるのか、それとも辞めてしまうのかという舞台になっています。

鳴海:この「やめる諸君!」に出てくる登場人物たちのセリフや心情、行動というのは実際に飯髙君が経験したものなんですか?

飯髙:そうだったり、そうでなかったりですね。台本の中に書かれている行動は、僕が実際にそう思って行動をした部分も含まれています。

鳴海:高校生にとって部活を辞めるか続けるかは、大きな悩みのひとつだと思うのですが、高校生の飯髙さんが実際に経験したのはどのようなものだったのですか?

飯髙:僕は、高校でも演劇をやっていました。コンクールに向けて稽古をしていく中で、顧問の先生と揉めて、その次に同級生と揉めました。揉めに揉めたけど、コンクールには最後まで参加し続けました。コンクールが終わって、部活に所属し続けるか悩んで、僕はみんなよりちょっと早く部活を辞めました。その時の気持ちが今回の作品に入り込んでいるのかなと思います。

台本を書こうと思ったきっかけ ― 高校時代の葛藤への答えがみえた ―

鳴海:先生や同級生と色々ぶつかったと思いますが、その時の感情が台本の中に組み込まれている。飯髙さんはなぜ、この台本を書こうと思ったのですか?

飯髙:僕が台本を書こうと思ったきっかけは、大学生になってから読んだ本です。越谷オサムさんの「金曜のバカ」という短編集の中の【ゴンとナナ】という吹奏楽部を辞めちゃった女の子と犬の話です。高校を卒業し、大学の演劇部で活動していく中でこの本を読んで、部活に対する向き合い方について自分の中でひとつの答えが出たような気がしたので、それを台本に書いてみました。自分で台本を書くのであれば、演出もやりたかったので、演出にもなりました。

高校と大学での演劇の違い ― 多種多様な人があつまる大学演劇 ―

鳴海:飯髙さんは高校演劇もしていたわけですが、高校演劇と大学演劇にはどのような違いがあると思いますか?

飯髙:高校と大学の違いとしては、高校での演劇は参加にある程度の強制力があるというところかなと思います。初心者でも毎日部活で練習をしていたら上達しますよね。大学の演劇部は強制力がなくて、大学生活や他のサークル活動と同列の趣味のひとつとして演劇をやっていく。その中には初心者もいれば経験者も含まれていて、そういう人たちと一緒にやっていくのは、高校生がみんなで部活に取り組むのとは違い、色んな状況の人が集まって作品を作っていくので、そのあたりですかね。練習時間の確保が難しいです。高校の時は、稽古場所がちゃんとあって、コンクールがあって、先生が色々取り仕切ってくれて、恵まれた環境でやれていましたが、大学では学生である自分たちが自発的にやらなければ公演することができない。そこが難しさであり、醍醐味ですね。

鳴海:なるほど。では、高校と大学で演出面での違いはいかがですか?

飯髙:大学はみんなの我が強いところですかね。高校の演劇部に入るのと違って、大学では自分のやりたいことを実現させようと思って演劇部に入って来ると思うんですよ。大学演劇には、そのために確固たる意識や思想を持った人たちが集っているというのが僕の印象で、そういう人たちと一緒にやっていくとどうしても意見が対立し、それをすり合わせていくのは難しいのですけど、それが醍醐味でもあります。

鳴海:他のサークルにも所属していたり、学部が違ったりと色んな人が集っているから、自分には無かった新しい視点がみえてくると思うのですが、その辺りが高校と大学の違いになりますか?

飯髙:そうですね。それこそ、僕は教育学部ですけど、演劇部には他の学部の人とも意見を持ち寄ったり、他の劇団から聞いた事を活かしてくれたりということがあるので、いろいろな視点をその場で吸収できるのが面白いし、大学ならではなのかなと思いますね。高校だとここまでの視点の広がりはありません。

鳴海:大学になると人との関わりが広がったり、それぞれ専門分野が出来たり、多方面出た意見をひとつに集められるのが大学演劇のいいところなのかもしれませんね。
そんな人たちが集まる中で飯髙さんは演出をするとき、どんな事に気を付けていますか?

飯髙:僕は、高校演劇をやってきますので、いわゆる高校演劇みたいにはならないようにしています。まず、舞台に立つ上での約束事項。前を向いて発声をする、お客さんに背を向けない、話している人の方を向く。お客さんが物語を自然に楽しめる動きがしっかりできてないと、舞台上に違和感ができてしまい、お客さんは、そこに引っかかったまま演劇を見ないといけなくなるので、そういった違和感は極力練習で指摘し直すようにしています。お客さんにとって見やすくて、伝わりやすい舞台にしようとしています。見ただけで状況が分かるような演出を目指しています。

卒業する先輩から後輩へ ― 台本の中に隠されたメッセージ ―

鳴海:飯髙君は4年生で、この公演が終わったら卒業に向けて舵を切っていくと思いますが、今回の公演を通して後輩たちに伝えたいことはありますか?

飯髙:伝えたいことですか・・・。結構台本の中に書いたのですが、「演劇部で楽しみたいなら演劇やれよ」って後輩たちに言いたいです。生半可な気持ちで演劇をすると、どこかで破綻すると思うんですよ。その理由はみんなで作っているから。これ以上言うとネタバレになってしまうので避けますが、「色んな人と作品を作っていくのも楽しんでね。」ということです。

鳴海:お客さんにも、飯髙君の出した部活動に対する答えが伝わるといいですね。

おわりに ― 提示するのは、現段階での答え ―

飯髙:部員に伝わる事とお客さんに伝わる事がどう違っていくかわからないですけど、今回は僕ら世代の人たちにメッセージが伝わるよう台本を書きました。でも、大人のお客さんもたくさん来ますが、そういうみなさんには、学生時代に思いはせるよりも、人生の先輩として「学生はそう考えているのか、まだまだ甘いね。」くらいの気持ちで見てもらえると、ちょうどいいのかなと思っています。まだ、社会に出てない僕が考えた答えを提示する場です。それを題材に色々考えてもらえたら嬉しいです。

鳴海:10年後、20年後、おなじ題材で書いたら、台本が変わっちゃうかもしれませんね。それはぜひ、シリーズ化してほしいですね(笑)。今日はありがとうございました!


群馬大学演劇部 テアトル・ヒューメ
第127回公演
「やめる諸君!」

 

脚本・演出 飯髙理洋

日時
2018年12月22日(土) 11:00~ 16:00~
2018年12月23日(日) 15:00~

公演時間はおよそ 1 時間を予定しております。
開場は各公演開始時刻の 30 分前になります。

場所
群馬県前橋市荒牧町 4 2
群馬大学 荒牧キャンパス内 学生ホール

料金
一律 500 円

チケットのお求め、お問い合わせは
メールアドレス theatre.fumee@gmail.com
または
Twitter アカウント @theatrefumee の DM
にて受け付けております。
ぜひお越しください!!




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